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オブジェクト指向で考えるActionScript
− Flash MXでより進んだWebデザイン作成 −
野中 文雄 著

オブジェクト指向で考えるActionScript

価格: 本体2,800円+税
発売: 2003年8月20日
出版: 有限会社セレンディップ
ISBN: ISBN4-7978-2044-6
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はじめにより
一般に「オブジェクト指向」といわれる考え方にも、いくつかの要素が含まれています。多くの場合は、スクリプトの「モジュール化」を意味しています。これは「パーツ化」と言替えてもよいでしょう。スクリプトを、単独で動作する部品として組み立てることができれば、他のプロジェクトでも活用できます。動作テストもしやすいですし、機能を拡張すればさらに応用範囲が拡がります。

「オブジェクト指向プログラミング」の要素には、他にオブジェクトの構築や拡張に関わるテクニックもあります。イメージしやすい言葉でいうなら、「変身」「改造」「合体」です。子供の頃ワクワクしたTVドラマのテーマでもあります。動作しているスクリプトそのものを動的に変更したり(変身)、ActionScriptのビルトインオブジェクトに独自のメソッドを追加したり(改造)、自分が定義したオブジェクトにビルトインオブジェクトの機能を丸ごと加えることが可能です(合体)。

これら「オブジェクト指向」のスクリプティングを、実際にスクリプトを作成しながら理解しようというのが本書の目的です。

補足および正誤表


目次

第1章

1.1

1.2
1.3

1.4
1.5


第2章
2.1
2.2
2.3
2.4
2.5


第3章
3.1
3.2
3.3
3.4


第4章
4.1
4.2
4.3
4.3.1
4.3.2
4.3.3
4.4
4.4.1
4.4.2


第5章
5.1
5.2
5.3
5.4
5.5


第6章
6.1
6.2
6.3
6.4
6.5


はじめに
ActionScriptの基礎
○始める前に
インスタンス自身を動かすスクリプト
− MovieClipアクション
Buttonアクションとthis
他のインスタンスをコントロールする
− ターゲットパスの指定
条件判定を行う − フラグを使った処理
トグルボタンの動作 − 条件判定の応用
コラム コードヒントの活用
コラム MovieClipでつくるボタン
function(関数)を使う
パーツ化を考える
function(関数)を定義する
function(関数)を組立てる
function(関数)の拡張
function(関数)から値を返す
コラム 値を返すメソッド
コラム ifアクションの条件
イベントハンドラメソッドを使ったスクリプティング
名前のないfunction(関数)
イベントハンドラメソッドの定義
Buttonのイベントハンドラメソッド
イベントハンドラメソッドを使う
コラム 名前のない関数(匿名関数/関数リテラル)
コラム Activationオブジェクト
オブジェクトを使ったスクリプティング
オブジェクトとは
オブジェクトのインスタンス
LoadVarsオブジェクトで外部テキストファイルを読込む
外部テキストファイルの作成
外部テキストファイルを読み込む
ロード待ちの処理 − コールバック
その他のオブジェクトのコールバック
XML.onDataイベントハンドラメソッド
外部SWFのロード待ち
コラム 外部サウンドの読み込みと再生
コラム 外部テキストファイルを丸ごと読み込む
イベントを捉える − リスナー
MovieClipでキーイベントを受け取る
Keyオブジェクトのリスナーを使う
Objectオブジェクトを利用する
オブジェクトをリスナーに登録する
リスナーの仕組みをスクリプティングに利用する
コラム リスナーのバグ
コラム 非ドキュメント(undocumented)関数ASBroadcaster
オブジェクトを拡張する
Mathオブジェクトにメソッドを加える
StringやArrayオブジェクトにメソッドを追加する
オブジェクトの基本プラン − prototype
クラスとオブジェクトインスタンス
ムービークリップにクラスを登録する
索引


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166
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251
254
263
275

はじめに(全文)

この本は、Flash MXでActionScriptの基礎を学習された方に、ステップアップを目指して読んでいただくために書きました。スクリプトをある程度書けるようになるとぶつかる壁は、「オブジェクト指向プログラミング」という考え方です。どうも「オブジェクト指向」というのは、「ムービークリップのプロパティを外部から書替えてはダメだ」とか「直接読込んで(参照して)もいけない」とか、戒律の厳しい宗教のようなものに思われがちです。別にこんな決まりを守らなくても、正しく動作するスクリプトは書けます。

本書では、それでもあえて「オブジェクト指向」的なスクリプティングの勧めを説こうと思います。けれど、「オブジェクト指向」という用語自体は、できるだけ使わないように心がけました。単に「オブジェクト指向」だからこうスクリプトを組むというのではなく、そのようなスタイル・考え方でスクリプティングを行うとどういう利点があるのかを具体的に説明したかったからです。

また、一般に「オブジェクト指向」といわれる考え方にも、いくつかの要素が含まれています。多くの場合は、スクリプトの「モジュール化」を意味しています。これは「パーツ化」と言替えてもよいでしょう。スクリプトを、単独で動作する部品として組み立てることができれば、他のプロジェクトでも活用できます。動作テストもしやすいですし、機能を拡張すればさらに応用範囲が拡がります。

「オブジェクト指向プログラミング」の要素には、他にオブジェクトの構築や拡張に関わるテクニックもあります。イメージしやすい言葉でいうなら、「変身」「改造」「合体」です。子供の頃ワクワクしたTVドラマのテーマでもあります。動作しているスクリプトそのものを動的に変更したり(変身)、ActionScriptのビルトインオブジェクトに独自のメソッドを追加したり(改造)、自分が定義したオブジェクトにビルトインオブジェクトの機能を丸ごと加えることが可能です(合体)。

これら「オブジェクト指向」のスクリプティングを、実際にスクリプトを作成しながら理解しようというのが本書の目的です。抽象的になりがちなテーマも、できるだけ具体的なスクリプトで説明しています。あるいは概念的な解説は、身の回りの物や日常のできごとにたとえてお話しするようにしました。また、実際にどうなっているのか、なぜそうなるのか、それをどうやって確かめるのかという理解のプロセスを重視しています。単に本書に掲載されているサンプルの内容がわかるというだけでなく、自分なりに手を加えたり、あるいは別の処理に応用したりする力を養うには、そのプロセスがきわめて大切だと考えるからです。体系的な解説書は、あえて目指しませんでした。より効率的で、汎用性のあるスクリプティングを行うための考え方を、本書を通じて習得していただければ幸いです。

本書の構成の特色として、注釈を多く加えました。読者をActionScriptの基礎を学習された方と想定してみても、その知識や理解の範囲あるいは興味には幅があると考えたためです。注釈の内容も、関連の情報、理解の確認、少し突込んだ解説などいろいろです。ご自分の興味と知識に合わせて取捨選択していただければ結構です。そして、非常識なまでに長いコラムです。本文はある程度ストーリー立てて説明しているため、本文で触れられなかった重要なポイントや興味深い情報などはいわば番外編の扱いでテーマを掲げました。これらも併せてお役立てください。

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