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お勧め参考書
 

Flash ActionScriptに関する参考書で、購入を検討する価値があると思う書籍のご紹介です。すべて野中が実際に購入したものですが、必ずしも読破した訳ではありません。その点は、ご了承ください。なお、書籍のサムネールまたはタイトルをクリックすると、amazon.co.jpの情報が開きます。

大重 美幸『Adobe Flash CS3 詳細!ActionScript3.0入門ノート』(ソーテック社)/¥3,990

ActionScript 2.0、またはJavaなどのオブジェクト指向プログラミング言語の基本を理解した人が、ActionScript 3.0の基礎とクラス定義の実例について学ぼうとする際に最適の解説書でしょう[*1]

前半は、ActionScript 3.0の文法の基礎から、クラス定義とイベントの扱いまでが要領よくまとめられています。後半は、クラス定義を用いた、ムービーの実例が紹介されます。

500ページ近い書籍とはいえ、ActionScript 3.0全体のボリュームからいえば、採上げられている分野(クラス)はその一部にすぎません。しかし、本書から得られた知識をもとに、リファレンスを調べ、スクリプトを作成する力は十分に養えると思います。

前述のとおり、スクリプト自体にまだあまり馴染みがなかったり、ActionScript 1.0までの知識しかないユーザーには、本書はハードルが高いといえます。そうした人は、別途ヘルプや入門書[*2]により、基礎知識を備えておく必要があります。

[*1] 著者のblogに、「正誤データ」が掲載されています。

[*2] 現在のところ、ActionScript 3.0の入門に適した書籍というのは、まだ出されていないようです。なお、野中は現在、初級者から中級者までを対象としたActionScript 3.0の解説書を執筆中です。


布留川 英一『ActionScript 3.0ゲームプログラミングブック』(毎日コミュニケーションズ)/¥2,835

Flex 2を用いたActionScript 3.0のプログラミング解説書です。しかし、ActionScriptの文法についての説明が中心ですので、Flashでのスクリプティングにも基本的に活用できます。

「ゲームプログラミング」と題されていますが、全7章のうち第6章までは、ActionScript 3.0を使ったSWFムービーの基本的な制御の仕方が、サンプルスクリプトとともに解説されています。そして、最後の第7章で、それらの処理を応用したゲームを作成するという構成になっています。ですから、ゲームづくりをしながらActionScript 3.0を学ぶというスタイルの書籍ではありません。

Flex 2が開発者向けのツールということもあり、プログラミングの基礎知識は前提とされます。ActionScript 1.0や2.0をすでに使っている人や、他言語の経験をもった開発者が、ActionScript 3.0の概要を知るという目的に適した書籍だといえます。

著者はJavaの開発経験をおもちなので、Javaスタイルのプログラミングについても伺い知ることができるでしょう。反面、Flashの機能・仕様について、誤解や調査不足がときおり見られます[*1]

[*1] たとえば、ActionScript 3.0ではJavaと異なり、switchステートメントに指定する式には特段の制限はなく、「int型、uint型、Number型のいずれかである必要」がある(p.067)としているのは誤りです(Javaでは式は整数と評価される必要があります)。

また、「TextFieldオブジェクトのtextプロパティが再指定した時、書式が初期化」される(p.088)というのも正確ではありません。これはTextField.setTextFormat()メソッドが、設定済みのテキストに対するフォーマットを指定するためです。新たに追加するテキストに適用する書式は、TextField.defaultTextFormat()メソッドで設定する必要があります。


大重 美幸『FLASH ActionScript 2.0入門完全ガイド+実践サンプル集』(ソーテック社)/¥3,360

ActionScript 2.0のクラス定義を使ったスクリプティングの入門書です。その意味では、ActionScript 1.0の基礎知識は前提とされます。

前半は、ActionScript 2.0のクラス定義について、文法的な解説が中心になります。後半は、クラスを使って、実践的なサンプルを作成しながら、その処理内容が詳しく説明されています。ActionScript 2.0のクラスを使った日本語の参考書は少なく、しかも一貫したスクリプティングスタイルで学習できることは貴重です。

ActionScriptの入門書を終えていくつかのムービーをつくり、中級にステップアップしようとする段階で読むのが適切でしょう。あるいは、他言語の開発経験はあるものの、Flashのスクリプティングには慣れていないという開発者にもお勧めできます。

大重 美幸『FLASH ActionScript スーパーサンプル集 1.0/2.0対応版』(ソーテック社)/¥3,024

良質のサンプルが、初心者向けから、ActionScript 2.0のクラス定義を使った高度なものまで収録されており、レベルに応じて学習することができます。ムービーサンプルを研究して、スクリプトの上達を目指したい方にお勧めです。

膨大なサンプルムービーを無償でダウンロードできるサイトは、世界中に少なくありません。しかし、動きさえすればいいというムービーが、数の上では大半です。そうした内容を研究しても、学習という観点からは得るところはわずかです。

また、スクリブティングには、人によりあるいはプロジェクトにより、一定のスタイルがあります。雑多なサンプルをつぎはぎしてムービーをつくっているだけでは、一貫したスタイルは身につきません。単独の著者による優れたサンプル集は、この意味でも価値が高いといえます。

Colin Moock『Essential Actionscript 2.0』(O'REILLY)/¥4,515

Flash MXまでのActionScript 1.0でクラスの基礎まで学習された方[*2]、またはJavaやC/C++/C#などのオブジェクト指向プログラミング言語の知識をもった方を対象として、ActionScript 2.0の基本から実践的な活用までを解説しています。

本文は3部構成(Part I - III)で、Appendixes(Part IV)が付属します。Part I「The ActionScript 2.0 Language」は、ECMA-262 4th Editionに準拠したActionScript 2.0の文法(シンタックス)の基礎について解説しています。他言語とくにJavaの知識がある方も、FlashのActionScript特有の仕様がありますので、ざっと目を通された方がよいでしょう。

Part II「Application Development」では、アプリケーション開発のフレームワーク、コンポーネントの利用、MovieClipに対するクラスの適用、共同開発におけるクラスの利用といった実際の開発に役立つトピックが扱われます。

Part III「Design Patern Examples in ActionScript 2.0」は、Javaで活用されているデザインパターンが紹介されます。FlashはWebアプリケーションのインターフェイスとして利用されることが中心なので、JavaのデザインパターンすべてがActionScriptで有効とはかぎりません。本書では、ActionScriptで役立つデザインパターン4つが採上げられています。

現在世界で出版されているActionScript 2.0についての解説書としては、もっとも詳細で優れた内容といえるでしょう。

[*2] Flash MXのActionScript 1.0については、後述の1,000ページを超える大著『ActionScript for Flash MX: The Definitive Guide』O'REILLY刊(日本語版『ActionScript第2版』VOLUME 1および2/オライリー・ジャパン刊)があるので、これと併せて利用されればActionScriptについてはほぼ万全でしょう(Flash MX 2004で新たに実装されたクラスについては、別途オンラインヘルプ等で補われる必要があります)。


馬場 ぎんが『ActionScript ポケットリファレンス[Flash MX 2004/MX/5対応]』(技術評論社)/¥2,394

470ページの携帯に便利な文字通りのポケットリファレンスです。著者は、スクリプトのテキストブック的な解説で定評のあるWebサイト「Flash ActionScript Helper」の運営者、馬場ぎんがさんです。

利用者の比較的かぎられるCameraやMicrophone、XMLSocketクラスなどは割愛されています。また、オブジェクト指向プログラミングの継承に関わる項目も、おそらくリファレンスの解説よりテキストブックによる理論説明の方が適しているという考慮から、除外されています。代わりに、基本的なクラスについては、図やポイント説明も加えて、詳しく解説されています。

かぎられた紙幅の中で、Flashのオンラインヘルプには書かれていない情報や、誤解されやすい点などにも触れられています。初心者はもとより、中級者まで幅広く利用できるリファレンスといえるでしょう。

 

Macromedia, Inc.『Macromedia Flash MX 2004 ActionScript 2.0 Dictionary』(Macromedia Press)/¥2,400

約1,000ページのうち800ページ弱が「ActionScript辞書」、つまり英語版Helpと同内容です。しかし、日本語版ヘルプの芸術的な訳に面食らって、英語版Helpを参照する機会の多い人には、紙焼きはありがたいです。

$24.99の値段ならプリントアウトする紙代+インク代より安く、しかも製本されて、6本の記事までついてくると考えれば、お得感があります。記事は、Flashコミュニティの方々により執筆されています。少なくとも、ActionScript 2.0に関する書籍がまだ出版されていない段階では、手元にあってもよいと思われます。

Colin Moock『ActionScript第2版(VOLUME 1)実践プログラミング』(O'REILLY)/¥5,880

『Actionscript for Flash MX: The Definitive Guide』の待望の邦訳版第1分冊です。残念ながら、原著とは異なり、誰にでもお勧めできる本とはいえません。

翻訳者2人が米国在住ということからか、日本のドキュメントの用語を十分に確認していないきらいがあります。たとえば"scope"を「有効範囲」としたり、"instantiate"を「具体化」と訳しています(前者は「スコープ」、後者は「インスタンス化」とすべきでしょう)。

用語に不安がある点で、初心者にはお勧めできません。基本的なスクリプトの知識がある方なら、文脈から内容を理解することは可能です。その価値が価格と見合うかどうかは、個々の判断によるでしょう。ActionScriptの詳細な情報を日本語で読む必要性と緊急性の高い人のみが、その対象と考えられます。

 

Colin Moock『ActionScript第2版(VOLUME 2)完全リファレンス』(O'REILLY)/¥6,090

『Actionscript for Flash MX: The Definitive Guide』の邦訳版第2分冊です。ActionScriptのオブジェクトやメソッド、プロパティなど500項目あまりを網羅した、原書後半(Part II)のリファレンス編に当たります。

翻訳に難がある点は、第1分冊『実践プログラミング』と同様です。ただ、抽象的な概念説明でなく、個々のメソッドやプロパティを解説しているので、明らかな用語の間違いは目立ちません。しかし、オブジェクトの構造や継承にかかわる項目になると、難解な文章があります。たとえば、Function.prototypeの解説は、日本語から内容を理解することはできませんでした。訳者自身が原文の意味を咀嚼していないように思われます。

英語が読めるのであれば、文章・価格とも原書を絶対にお勧めします。しかしボリュームが多いので、日本語版でまず調べるページを絞込んでから、原書に当たるという使い方も考えられます。とはいえ、日本語版の価格を考えるなら、ActionScriptの詳細な情報にアクセスする頻度と緊急性の高い人のみが対象というべきでしょう。

FLASH ActionScript辞典

伊藤 のりゆき/古籏 一浩/植木 友浩『FLASH ActionScript辞典[第2版]』(翔泳社)/¥2,625

逆引きリファレンス形式のActionScript辞典です。MXから、印刷されたマニュアルがなくなってしまいました。本書は、リファレンスマニュアル代わりに、メソッドやプロパティを手軽に調べるのに便利です。オンラインヘルプより、はるかにわかりやすい解説がされています。

Flash MX 2004に対応した第2版では、共著者が1名増えています。また、初版にあったLiveMotionについての記述は削除されました。それでも、MX 2004で追加された豊富なプロパティやメソッドの解説により、ページ数は増えています。判型はひと回り小振りになって、文字どおり「辞典」として引くのに便利です。新しくなったコンポーネントについても、十分な項目が充てられています。

逆引きという形式のため、普通に引こうとすると少々面倒なきらいはあります。また、表紙の体裁には、一抹の寂しさを感じる向きもあるかもしれません。しかし、本書の価値が損なわれるものではないでしょう。

 

Object-Oriented Programming With Actionscript

Branden Hall/Samuel Wan『Object-Oriented Programming With Actionscript』(New Riders)/¥4,520

オブジェクト指向のActionScriptプログラミングで世界のリーダー的存在ともいえる、Branden HallとSamuel Wanによる待望の著作です。世界の第一線の開発者のノウハウとテクニックを学ぶことができます。

オブジェクト指向に則ったスクリプトの考え方と、そのサンプルコードが紹介されています。ただ、個々のコードの具体的な解説はありませんので、読者が自ら研究する必要があります。コンポーネントについては、使い方から、その作成の仕方まで130ページ余りを割いています。その他ActionScriptの高度な話題から、いくつかのテーマを選んで解説されています。

 

続FLASH ActionScriptバイブル MXのツボ

上野 亨『続FLASH ActionScriptバイブル MXのツボ with Flash Communication Server MX 』(オーム社)/¥3,990

『バイブル』の名で定評のあるFlash 5 ActionScript解説本の「続編」です。MXの新たな機能とFlash Communication Server MXについて、詳細に説明されています。『バイブル』をすでにお持ちの方には、お勧めです。

ただ、Flash 5との差分という内容のため、MXの新しいスタイルのスクリプティングについては、機能の説明にとどまり、若干踏込みが弱い感じです。

Robert Penner's Programming Macromedia Flash MX

Robert Penner『Robert Penner's Programming
Macromedia Flash MX』
(McGraw-Hill/Osborne)/¥3,842

オブジェクト指向プログラミングを前面にした、Flash MXスタイルのスクリプティング解説書です。数学的センスに優れた著者らしく、物体の運動や3D、そしてその基礎となる数学や物理学的な解説もされています。そのうえで、実際にそれらを応用したスクリプトのサンプルを作成しています。

彼のスクリプティングは、個人的に気に入っています。

macromedia FLASH ActionScriptスーパーサンプル集

大重 美幸『macromedia FLASH ActionScriptス
ーパーサンプル集
―実力派をめざすための極上サンプル満載FLASH MX完全対応』
(ソーテック社)/¥2,940

ある程度ActionScriptを学習したうえで、実際のムービーサンプルを研究したいという方にお勧めです。

ムービーを分析してスクリプティングの上達を目指す場合には、よいサンプルを選ぶ必要があります。本書のサンプルは、すべてFlash MXのスクリプティングスタイルを採用しています。Flash 5のスクリプトサンプルの焼き直しでなく、新たに書き起こされているということです。よく吟味された良質のサンプル集でしょう。

Actionscript for Flash Mx: The Definitive Guide

Colin Moock『Actionscript for Flash MX: The Definitive Guide』(O'REILLY)/¥5,279

スクリプト言語としてのActionScriptを詳細に解説するオライリースタイルの定番書です。定評のあったFlash 5版を大幅に改訂し、1,000ページを超える大著になりました。

スクリプトの基礎から、イベントハンドリング、クラス定義まで詳細に解説されています。とくにPart IIのLanguage Referenceは、圧巻です。ヘルプの情報よりはるかに詳細な説明がされています。著者独自の調査による記述も多く、非ドキュメント(undocumented)のメソッドについても詳しく解説されています。

ActionScriptについて何か疑問があったら調べるリファレンスとして最適です。ActionScriptの解説書として、誰にでもまずお勧めできる1册でしょう。

ゲーム開発のための数学・物理学入門

Wendy Stahler『ゲーム開発のための数学・物理学入門』(ソフトバンククリエイティブ)/¥2,940

高校までの数学・物理を、とくにプログラミングで使われる分野について、手っ取り早く復習するのに適しています。400ページを超える本ですが、かみくだいた解説ですので、すらすらと読むことができます。

ただ、数学的な厳密性が少し足りないため、応用力を養ううえでは不安が残ります。理論的な理解より、公式などの基礎知識をかぎられた時間で習得するという目的で書かれた書籍でしょう。

後掲『CGのための線形代数』などを読む前に、その前提となる知識を得ることができます。サンプルプログラムはC++で書かれていますが、数学や物理の理解には、とくに差し障りはないと思われます。

CGのための線形代数

郡山 彬/原 正雄/峯崎 俊哉『CGのための線形代数』(森北出版)/¥2,310

コンピュータグラフィックス(CG)の処理に用いられるベクトルや行列といった線形代数について、コンパクトにまとめられています。CGへの応用が念頭に置かれているため、抽象的な代数学的側面より、図形的に表される幾何学的な側面にスポットを当てて解説されています。

三角関数やベクトルと行列など基本的な概念に触れたうえで、座標系の扱いから、2次元・3次元空間におけるベクトルと行列、透視投影行列までを116ページに収めています。ただし、高校の数学までの基礎知識は必要となるでしょう。

なお、森北出版の書籍情報参照。


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