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Macromedia Flash非公式テクニカルノート

Alert.show()

ID: FN0310004 Product: Flash

Platform: All
Version: MX Professional 2004/Alert component

シンタックス
Alert.show(メッセージ[, タイトル[, ボタンフラグ[, 親ウィンドウ[, コールバック[, アイコン[, デフォルトボタン]]]]]])

引数
メッセージ  表示するメッセージ。

タイトル  警告(Alert)のタイトルバーに入れるテキスト。この引数は、オプション(省略可能)です。引数タイトルを指定しないと、タイトルバーは空白になります。

ボタンフラグ(flags)  オプションの引数で、警告ウィンドウに表示するひとつあるいは複数のボタンを示します。デフォルトは'Alert.OK'で、OKボタンを表示します。複数の値を使用するときは、それらの値を記号"|"で区切ります。値としては、以下のいずれかを使用することができます。

・Alert.OK
・Alert.CANCEL
・Alert.YES
・Alert.NO

また、'Alert.NONMODAL'を使って、警告ウィンドウをモーダルでない状態(non-modal)に指定することができます。モーダルでないウィンドウでは、ユーザーがアプリケーションの他のウィンドウを操作することが可能です。

親ウィンドウ(parent)  Alertコンポーネントの親ウィンドウ。警告ウィンドウは、親ウィンドウの中央に配置されます。'null'または'undefined'を用いると、'_root'タイムラインが指定されます。親ウィンドウは、UIComponentクラスを継承する必要があります。親ウィンドウは、mx.core.Viewで登録すれば、UIComponentを継承させることができます。この引数は、オプションです。

コールバック(ClickHandler)  clickイベントの(訳者註: コールバック)ハンドラで、ボタンがクリックされたことを通知(broadcast)します。標準のクリックイベントオブジェクトのプロパティに加えて、詳細のプロパティが追加されています。このプロパティは、クリックされたボタンフラグ(Alert.OK、Alert.CANCEL、Alert.YES、Alert.NO)の値[*1]をもっています。このハンドラは、関数かオブジェクトになります。詳しくは、オンラインヘルプの"Using component event listeners"をご参照ください。

[訳者註*1] 値は整数値で、以下のとおりです(本文最後の「注記」にも記載されています)。

Alert.OK
Alert.CANCEL
Alert.YES
Alert.NO
4
8
1
2

アイコン  ストリングで、アイコンに使用するシンボルのリンケージ識別子。アイコンは(訳者註: メッセージ)テキストの左に表示されます。この引数は、オプションです。

デフォルトボタン  ユーザーが[Enter](Windows)または[Return](Macintosh)を押した場合に、どのボタンがクリックされた(訳者註: 選択された)ものとするかを指定します。この引数は、つぎのいずれかの値になります。

・Alert.OK
・Alert.CANCEL
・Alert.YES
・Alert.NO

戻り値
Alertクラスから作成されたインスタンスを返します。

説明
メソッド(クラス); クラスの(静的)メソッドで、警告ウィンドウを表示し、そこにメッセージのほか、オプションとしてタイトルやボタン、アイコンが加えられます。警告のタイトルは、ウィンドウ上端に表示され、行は左寄せになります。アイコンは、メッセージテキストの左側に表示されます。ボタンは、メッセージテキストとアイコンの下側中央に表示されます。


つぎのコードは、モーダルのOKボタンつき警告ウィンドウのサンプルです。

Alert.show("Hello, world!");

[訳者註] メソッドを呼出すためには、予め[ライプラリ]にAlertコンポーネントを取込んでおく必要があります(ステージに配置する必要はありません)。また、クラスmx.controls.Alertを'import'しなければなりません。

つぎのコードは、click(役者註: コールバック)ハンドラを定義して、ボタンがクリックされたときにメッセージを[出力]パネルに表示します。

import mx.controls.Alert;
myClickHandler = function (evt) {
  trace(evt.detail+" was clicked");
};
Alert.show("This is a test of errors", "Error", Alert.OK | Alert.CANCEL, this, myClickHandler);

注記: イベントオブジェクトのdetailプロパティは、ボタンを特定する数値を返します。OKボタンが4、CANCELボタンが8、YESボタンが1、そしてNOボタンは2になります。

[訳者註] コールバックにオブジェクトを指定するサンプルをご紹介します。アイコン用のムービークリップシンボルには、"myIcon"という識別子が設定されているものとします。

import mx.controls.Alert;
myListener = new Object();  // リスナー用オブジェクトの生成
// clickイベントのコールバック関数定義
myListener.click = function(eventObject) {
  trace(eventObject.detail);
};
Alert.show("いずれかをクリック",
  "ボタン確認",
   Alert.OK | Alert.CANCEL | Alert.YES | Alert.NO,
   this,
   myListener,
  "myIcon",
   Alert.CANCEL
);

デフォルトボタンに'Alert.CANCEL'を指定しているので、[Enter](Windows)または[return](Macintosh)キーを押すと、CANCELボタンが選択されたものとみなされ、[出力]パネルには8が表示されます([ムービープレビュー]で確認するは、[キーボードショートカットを無効]に設定しておく必要があります)。

なお、コンポーネントのイベントリスナーの使用については、オンラインヘルプの"Using component event listeners"をご参照ください。

Player
Flash Player 6.0r79以降。

出典
ActionScript Dictionary(Flash MX 2004 Trial英文改訂版)より邦訳。

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作成者: 野中文雄
作成日: 2003年10月10日


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